最近MCPサーバーというのがにわかに流行ってきている。MCPサーバーはLLMとツールを橋渡しする中間レイヤーのような役割を果たすらしい。ものは試しとClaudeにObsidianとBrave searchとfile systemのMCPサーバーを設定して少しだけ動かしてみた。なるほどこれは、世界が変わるかもしれないなと思った。

まず機能的には正直今までのAIと連携したツールに全く及ぶものではない印象だった。MCPサーバーは標準規格であって、実現しているものは既存のAIツール達と同様であるはず。何年も作り込まれてきたAIツールとぽっと出のMCPサーバーが並べるべくもないのは想像に難くない。もちろんAI連携のハードルが下がったことによるAIツールの増加は期待できるし、MCPサーバーの改良によって機能的にも向上していくことへの期待はある。しかし個人的に特筆すべきと思うのは、その権限の透明性である。MCPサーバーが提供している機能はMCPツールとして可視化されるし、許可している設定もJSONファイルで構造化される。つまり、LLMがどこまでできるように設定されているのかが簡単に分かるし、標準化された制御を受けているということだ。

これは電子カルテなどのセキュリティを重視するシステムには福音になるだろう。プライバシー保護の名のもとに非効率を極めてきたシステムにもAI導入が現実的になっていくだろう。つまるところ、単純なデータ収集をAIにやってほしい。